レッドなカネゴン



レッド4/友人と、弥生美術館・竹久夢二美術館でやっていた大伴昌司の作品展に。子供の頃、夢中になって読んだウルトラマン怪獣の作者だ。内臓に至る詳細な解説で、怪獣はやはり実在するんだと驚愕したものだ。大伴のアイデアスケッチや小説など見るにつけ、実によく仕事しているなぁと思う。カネゴンがレッドある必要はないが、シリーズ中なのでこの色に染めてしまった。二日酔いで少々ふらふらするレッドな気分だからでもあるが。

夢二へのレッドな発見

 

レッド5/イラストルポライターの師匠がいた! 竹久夢二美術館で展示していた「東京災難画信」を見て、面食らった。大正12年9月1日に発生した関東大震災の被災地を、夢二が駆けづり回って描いたスケッチと文章だ。「都新聞」で連載したイラストルポである。簡潔で情感ある線に、独特の警句のような文が冴えている。上の絵は、不忍の池の端で煙草を売る美しい娘。売るものをすべてなくした時の娘の先、身を売ることを案じている。その前の文で、命助かった被災者の商人が、一銭でも多く銭を得ようとする欲の際限のなさを描く。シメの文では、そんな世相に佇む娘を想い、「恐怖時代の次に来る極端なエゴイズムよりも、廃頽が恐ろしい」と結ぶ。夢二の造形した美人画にどこか影があるのは、こんな現実をきっちり見ていたからだなぁと思う。ツァラトゥストラの言う「血でもって書く」を感じる。夢二にレッド的共感を抱く。

民主党的レッド

 

レッド6/民主党は、機能不全に陥った信号のごとく。公約「公務員給与2割カット!(赤)」→実際「被災地支援関連でお金を使うから、しばらくちょびっとカット(赤もどき)」。公約「コンクリートの公共事業はNO(赤)で、これからは人」→実際「コンクリートも景気浮揚策ならよし(赤もどき)」。公約「消費全反対(赤)」→実際「やりましょう(これは青)」。赤もどきの信号とは、「赤」にしたいが、現実は「青」にせざるを得ず、国民から非難ゴーゴーで心身ブラックにしょげるが、「そこは分かってくれよ!」と赤への思いは外に放射している状態。その赤は、逆上的レッドともいえる。与党としての経験を積むほどに自民党と似て、公約とかい離。「日本維新の会」も同じ轍を踏むのか、踏まないのか。

レッド寺山修司が燃える

 

レッド完/寺山修司『空には本』より。「マッチ擦るつかのまの海に霧深し身捨つるほどの祖国はありや」を自分流に解釈すると…飛行機から見れば、海に浮かぶ島や大陸に、国境線などなし。その人工の線でくるりと囲われた「祖国」なんぞに、命をかけるナンセンスがあってよいものか。しかしべったりと心身にまとわりついてくる重たい「祖国」よ、一本のマッチの火で燃え上がり、レッドな海の霧となれ。その向こうにはブルーに輝く地球があり、そのまた向こうにぬばたまの宇宙空間が広がっている…。

ブラウンな人工大地

 

ブラウン1/足立区の住宅街に住んでいるが、不思議と子供の姿を見ない。幼稚園や小中学校が近所にあるのに。ある平日の昼、駅前のショッピングモールに行って驚いた。いるわいるわは子供たち。それもこじゃれたかっこで、ホールのベンチや通路にたむろしている。幼い子のグループの前では、若い母親たちがおしゃべり。この人工空間が、遊び場、社交場になっている。真夏日でも冷房完備で涼しく、安全清潔で、しかも手ごろなレストランもあるからだろう。ピカピカの床で、子供たちがケンケン遊びを始める。今の子供の「土」は、ブラウンのタイルになってしまったのかも、と感慨にふける。街を見渡すと、地面は荒川の土手ぐらい。

柔らかブラウンへの郷愁

 

ブラウン2/自分が子供だった40年ほど前、家の周りには田圃が広がっていた。堺市の真ん中なので、まったく田舎というわけでもない。 それでも肥溜めがあり、牛小屋があった。田圃は、春に蓮華畑から稲がびっしり植えられ、夏に青々と背高く育ち、秋に刈り取られる。その稲の刈り後をザクザクと踏んで遊んだものだ。雨が降った後の田圃の土はしっとり。冬にかけて、堅く乾燥していく。その風景は、今はもうない。減反政策で田畑は潰され、みんな住宅になってしまった。あの柔らかな土のブラウンが懐かしい。

哀愁の加藤ブラウン(茶)

 

ブラウン3/小学生の頃、ドリフターズが全盛期で、「8時だよ全員集合」はかたずをのんで見たものだ。彼らが繰り広げる、うんこちんちん系のお笑いは、決して上品なものではない。当時の大人は相当眉をひそめたろう。でもこのネタ、今の子供にも確実に受ける。うんこのブラウンは大地の色で、子供はそことしっかりつながっているように思う。この色をテーマにすると、なぜか幼き日々に思いを馳せてしまう。理性に至る前の本能的な感覚がよみがえっていく。記憶の靄の向こうで、加藤茶がブラウンな顔で笑っている。

ブラウンな顔の逃亡者

 

ブラウン4/今週の工場仕事2日目。一人が金具にプラチックの小片を挿入し、それを一人が圧縮機の型にはめてプラスチック部品を製造する作業。相方は本日初めてで、この作業にまったく慣れず、流れについていけない。自分も含め、最初は誰でもそうなる。3時間もすると、彼の顔がブラウン(土気色)になってることに気づく。昼食時、「この辺に食べる所ありますか?」と聞かれる。通常派遣社員は、工場内の会議室で持参のコンビニ弁当をつつく。お金を使いたくないからだ。ブラウン顔の相方は、外に出て、そのまま帰ってこなかった。定刻がずいぶんと過ぎ、「逃亡」の事実が確定すると、工員たちは、怒るというよりあきれる。「作業がよほど嫌だったんだろうな」「戻らない勇気がすごい」などと、妙に盛り上がる。相方は人の良さそうな工員となり、回りの工員仲間から「大変だねぇ」とさんざん冷やかされていた。ささやかな、ブラウンなドラマ…。

ブラウン神

 

ブラウン5/世界の歌姫ビヨンセ。不覚にもお笑いの渡辺直美の物まねで、その名を知った。本家本元の踊りは、野獣のように激しい。なんたるエネルギー。でも顔立ちは、ディズニィーアニメの妖精のように丹精で、そのギャプがスタイリッシュ。歌う時は、前面から扇風機を吹きつけるのか、髪が奔放に後ろにたなびく。発電所が発する高電圧のプラズマに乗ってやって来る勢い。プラウンの肌で舞う、都市の大地の女神。

http://www.youtube.com/watch?v=JptwkEhdNfY


カッパの私は沼に棲む

 

ブラウン6/4歳頃に見た夢。藻が漂うブラウンの沼に、カッパになった自分が泳いでいる。洞窟に向かって進んでいるよう。近くに仲間が一匹。とてもリアルで、漫画的な風景ではない。いはば、実写版である。前世はカッパだったのか…。

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