笠智衆のほほえみ返し

 

夜、500mlの缶ビールを風呂上りにグッとやり、

続けてアルコール度数9%のチューハイ500ml

をゆっくり飲むのが、自分のなかではやっている。

 

そうやって少し頭をぼーっとさせながら、

さっき映画館で観た小津安二郎の『秋刀魚の味』に

ついて漫然と考える。

 

やもめの父親が、年頃の娘を嫁がせようと

焦って動き、無事嫁がせる、という話につきる。

コミカルなシーンのつらなりといってよいが、

ときに人間存在をゆるがすような孤独感が

極点に高まることがある。

そのようなときも、穏やかな音楽が鳴り響くので、

深刻な心をコルクの浮きのように

上へとポックリ上げてしまう。

だから、登場人物も観客も、慟哭することができない。

 

娘を送り出した夜、

バーのカウンターで軍艦マーチを聞きながら、

笠智衆の父親が、

悲しみに顔をひしゃげさせて酒を呑む。

岸田京子のマダムが、

彼の式服を見て「今日は葬式ですか?」と

冗談めかして聞いたとき、

笠智衆は「まあ、そのようなもんで」と

穏やかにほほ笑むのである。

そのシーンがいいな。

 

どの哲学者が言ったかもうあいまいだが、

「諸悪は、孤独に耐えられないことから生じる」

という。

 

ストーカーも、通り魔殺人も、いじめも、虐待も、

ねたみそねみも、逆上も、不安も、あらゆる不幸も、

みんなそれからくる。

孤独感に襲われれば、これをしっかと抱きしめ、

笠智衆のように顔をひしゃげ、

次には静かにほほ笑む、そんな強さを持たねばならぬ。

日本人は、それを信仰ぬきに、

やらなければならぬ。

 

 


足立区議会、初傍聴

 

家から自転車を10分こいで行き、足立区議会を傍聴。

令和元年第一回となる。

傍聴席は、自分を含めて5名のみ。

初めての傍聴なので、結構物珍しい。

 

区側の席は、議会15分前にはほぼ全席埋まるが、

議員の席はガラガラ。

大丈夫かと心配していると、議員たちは

5分前にどやどやと入ってくる。

 

冒頭、近藤やよい区長が、当選した45人の議員に

ねぎらいの言葉をかけ、挨拶をする。

小柄でやせた、キャリアウーマンという感じの人。

白地のスーツが、部長室長たちのカラス色黒スーツ

の軍団の中で引き立つ。

えりがピシッと立っている。

 

この日のメインは議長・副議長選挙だ。

と、いってもサクサク進む。

代理の議長がとりしきり、傍らの事務局長が

議員の名を呼び、演壇前の投票箱に

希望する議員名を書いた紙を入れろと促す。

 

議員たちが次々に立って演壇に向かい、投票箱に投票。

歩く議員を眺めていると、

ポスターで見るより、太ってるなとか、

この人老けてるなとか、目と鼻が真ん中に寄っているな

とか、勝手に思う。当然写真は大いに演出されている。

 

トップ当選を果たした新人の女性議員は、

投票箱の前で一礼、投票した後も一礼しているのが

初々しかった。

ベテラン議員はそんなことせずドヤドヤと歩く。

 

議長は44票で自民党議員から、

副議長は45票で公明党議員から選ばれた。

あらかじめ根回ししているのだろう。

改革派もそのへんは目くじらたてないのか。

議長は「司会者」にすぎないから。

しかし名誉職で、みんななりたがるらしい。

 

ちなみに、党員のバランスは、イラストの通り。

議長席から見て、右翼が自公、

左翼が共産・立憲民主、議会改革を全力で推し進める会、

無会派。右翼左翼の並びは国会と同じか。

共産党は7議席で、結構多い。

足立区の政党勢力図は、こうなのかと変に感心する。

 

雰囲気としては、自民党議員の塊は、

リラックス、というより慣れ合っている感じで

声も大きい。

議長の呼びかけに答えるのはこの塊。

左翼側は、異なる政党がいりくんで座ってるので、

隣り合った他党に話しかけるでもなく、

少々緊張した感じ。

 

議会改革を全力で推し進める会に、興味を持つ。

議会の何を改革したいのか。

 

 

 

 

 


「愛」イコール「憎しみ」

 

東京・両国の劇場、シアターX(カイ)にて、

『ピカソの女たち オリガ』を観劇。

サハリン州立人形劇場、

アントニーナ・ドブロリューボワ主演の一人劇だ。

 

真っ暗な空間に浮かぶ蛍光の枠。

ピカソが描いた名作、

端正な姿のオリガの絵が映し出されると、

そこから山姥のごとく髪振り乱した女が

画面を突き破って出てくる。

でっぷり太って老いてしまった妻オリガでその人である。

 

彼女は、息子パウロを産むも、

女たらしの夫パプロ・ピカソに捨てられた人。

舞台では、そのパプロへの愛と憎しみで

半狂乱になった姿がひたすら演じられる。

 

呪い・呪詛が激しく吐き出されるかと思えば、

かつての甘いロマンスを恍惚と語り、

その美しい追憶が病的なグロテスクな悪夢に

膨らんではじけ、

また苦しみに落ち込み、

ついにはすべての感情を出し尽くした

諦念の表情となって、

亡霊のようになって暗闇に消えていく…。

 

アートな仕掛けが満載で、

黒子の人5、6人はいたろうか。

日本の文楽や能をヒントにしていると思う。

 

しかし、終始モルドバ語だったので、

もちろん一言も分からない。

だから、この小道具、このしぐさは、

こんな意味なんだろうなと推し量って観る象徴劇となる。

字幕を出すと、観客が劇そのものに集中できないから、

ということだが、

本音をいえば、セリフの意味も逐次追えれば、

もっと感動したのになぁと。

 

 

 


案の定…

 

スマホを購入して、1カ月足らずだが、

案の定、スマホに意識が集中するようになっている。

 

通常のやり取りは、Cメール、Eメール、と通話

(通話が一番使いにくいのが難点)。

 

インスタとラインをダウンロードしてから、

こちらに結構気がとられる

(ラインはつなげたとたん、ご無沙汰している友人や、

知らない人から次々と登録されて驚く)。

 

だんだんとこの小さな画面を眺める時間が多くなる。

なんだか、目と頭の奥がどよんと。

 

スマホ、やはり中毒性あり。


ハンドルにアクセルを設置せよ

ブレーキをアクセルと踏み違えて、

負傷者が出た事故が報道された。

千篇一律、同じタイプ事故が起こる。

 

ふと、思う。

単純に、車の運転システムを変えたらいいのではと。
 

下のアクセルを、上のハンドルに移し替えた

車をつくってみてはどうか。

ハンドルの一部をグリップ式ボタンにして、

押すほどに加速が増すようにする。

また、ハンドルの上半分をグッと胸に引き寄せれば、

加速するとか。

 

そもそも、反対の動きをする

ブレーキとアクセルが並列にあるのが危ない。

「足」は手に比べて衝動的で強い動きをするので、

不注意や意識の混乱が起きた時、あてにならない。

スピードを増すという動作は、

より理性側に近い、「手」に任すべきではないてか。

 

急発進できてしまう構造も改めてほしい。

止まっている状態から動き出すときは、

どんなにアクセルを強く踏んでも、

ゆっくりしか加速できないような設計にすればどうか。

 

コンピューター満載の電気自動車であれば、

動きの制御の仕方を、

もっと自由に考えられると思う。

工学的解決で、事故は限りなく減るはず。

 

 

 


寝ても覚めても、ペヤング

 

最近、まかないさんの動画で、

やきそばのインスタント、ペヤングを知る。

昔からあったが、やきそばは焼いて食うものという

偏見があり、食わずにいた。

 

しかし、まかないさんの言う通り、

生卵を落として食べれば、非常に美味かった。

以来、毎日食している。

 

たいていカップラーメンを食べると、

化学物質を多量に摂取してしまった、オエッ…という

不快感を覚えるものだが、

それがない。

ごはんを一膳腹に入れたような

がっつりした満腹感を覚える。

 

デザインも、媚びてなくていい。

タイトルと説明書きがあるきり。

これ見よがしに「美味そうだろう!」という

下品な写真もロゴもいっさいなし。

 

まさに正統派のインスタントやきそば、ペヤング。

今日も、あなたの、爽やかで風格ある封を切ろう。

 


雲、多し

 

光って、目に染みる。


テレビ、買う

 

15.6インチのポータブルテレビを買う。

DVDも再生できる。

 

早速、電源を入れ、テレビをつけると、あっと思う。

画質がすこぶる悪い。

時に画像がまだらか、だまだまとなり、ひどくゆらぐ。

 

まあ、1万円ちょっとの代物だから、しょうがない。

「安物は、しょせん安物である」という

公理が脳裏に浮かぶ。

しかし、こうも言える。

「安物は、安物なりに機能する」。

 

番組の内容は、とにかく分かる。

時代の空気が、たちまち部屋に充満。

キャスターが小粒になったなぁとか、

まだぞろこの人出てるとか、

老けたなぁこの人とか、感慨深い。

テレビを自宅で見るのは、4、5年ぶりだ。

 

ただこの画質だと、DVD映画は見たくない。

この点は、がっかりである。


この人で、いいじゃない

 

アメリカ大統領選の民主党からの候補で、

猛烈な人が現れたようだ。

 

ピート・ブティジュッジという人で、

確実に舌を噛む名前だけでもインパクトあり。

 

経歴がすごい。

若干37歳で現役の市長にして、

田舎のさびれた町を劇的に再生。

米ハーバード大、英オクスフォード大学大学院卒の

スーパーインテリ。

アフガニスタンで従軍経験あり。

父がマルタ島生まれの移民。

極めつけは、ゲイで同性婚している。

おまけとしては、8カ国語喋れて、

ピアノ演奏はプロ級という。

 

まさに多文化社会の申し子であり、

今のアメリカ人に大受けするものを丸々持っている。

トランプ大統領は、彼の前振りだったのかもしれない…

とは思いつつも、超リベラルな人が大統領になると、

この国はなぜか戦争に傾く。

それが怖いなぁ。

 

 

 


「はみがきあーん」、インスタで

 

『はみがきあーん通信』は、

13号以降はインスタグラムにお引っ越し。

インスタをご利用の方は、

ぜひ、「はみがきあーん」で検索し、フォローを。

 

このインスタ、結構文字も入るよう。

iPhoneの小さい画面でも、イラストが大きくもできる。

フォロー、フォロワーも表示されるので、

容量の多いツイッターのような感じ。

 

くるくると、いろんなメディアが出てくるもんだ。


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