「ホドロフスキー」症候群、再び

 

早稲田松竹で、アレハンドロ・ホドロフスキーの

特集をやっていて、

『リアリティのダンス』と『エンドレス・ポエトリー』を見る。

両者ともにホドロフスキー自身の自伝的作品だ。

前者が少年時代、後者が青年時代にウエイトを置く。

瑞々しい映像美が、あくどいほどこれでもかと繰り広げられる。

80歳代とは思えないタフな精神力だ。

 

この2本で、ホドロフスキーが、幼少期から青年期までに

父との血みどろの闘いをしていたことを知る。

その父とはマッチョで力にあふれ、暴力を辞さない支配者である。

一方、母は豊満な女性らしい女性で、話すとソプラノボイスで

歌ってしまう人だ。

そのアンバランスが楽しい。

 

『リアリティ』の方で、ホドロフスキーは、

父に試練をあたえる。

共産主義者として、自国チリの独裁者を暗殺する

冒険劇に放り込むのだ。

彼は、チャンスを前にしつつも、

同情や憐憫のために独裁者の暗殺に失敗してしまう。

そのことによって父が、結局は、

息子ホドロフスキーや母と通じる

「愛の人」であることを証明したのだ。

ラスト、父と息子は、長い葛藤を経ての和解を

実現させる。

それを、老いたホドロフスキーが

映画を通してやりとげたことが感動的なのだ。

 

学生のころ、『エル・トポ』を見て愕然とし、

世界は広いと思った。

そのホドロフスキー映画は、なんと現在進行形ですごい。

また中毒になりそうだ。

 

 

 

 

 

 

 


気合、入れてこう!


仮想戦争体験

 

北千住のシアター1010にて

『戦争と日本人』をテーマとした演劇2本を

友人と観劇する。

 

一本目は、平石耕一事務所の「平成のほほ笑み」。

コメディだが、複層的な構造の作品だ。

 

冒頭のシーンはシリアスである。

平成31年5月3日、爆撃を受け、

主人公の孝実は瀕死の重症を負って、弟や妹は爆死。

「5月3日」は、雲仙普賢岳の火砕流で亡くなった

両親の記念日としての副島家一同が集まる日だった。

 

ここで「戦争」と「自然災害」というイメージがクロスする。

思えば平成は、国内外を見渡せば、

戦争と自然災害のオンパレードな時代だった。

孝実は、その被災者たちの痛みの体現してしまう。

 

が、それは夢だった。

そもそも平成31年は、30年に改元されるので存在しない。

ただ、覚めてもまた平成31年5月3日で、

孝実も、弟・妹たちも五体満足でピンピンし、

各々長年の夢が実現していくハッピーな時を過ごす。

孝実は家庭自家発電機を発明して億万長者の夢が目前に迫り、

弟、妹たちは、目指していた劇作家、小説家、モデルの世界で

成功の第一歩を踏み出す。

年齢は設定からいうと40代50代だから、

その悲哀感がリアルに分かって少々つらいが…。

 

これも夢で、孝実はやっと

平成30年5月3日に目を覚まして、現実世界に戻ってくる。

すると相変わらず、

夢叶わない夢追い人の主人公と弟・妹たちがそこにいる。

彼らは自分たちを決して「不幸」だとしない。

そこで孝実は、何かを目指して生きていることが

「幸せ」なのだということをしみじみ実感するのである。

この確信の背景には、夢の中の過酷な戦争体験と、

そこから解放された幸福体験がある。

 

だから、ラストの孝実の宣言が重みをおびてくる。

弟・妹たちを前に、

「もし家庭自家発電機を発明したら、

インターネットで公開して、万人のものにする」と言う。

莫大なエネルギー利権、特に原発への痛烈な皮肉がこめられている。

それにもまして、

個人が、人や社会へ心を開き、信頼感を発信することが

ましな世界、少なくとも戦争は

排除できる世界になるのではないかと

劇は伝えているのか。

 

我々は今、「仮想の戦争体験」が必要なのかもしれない。

 

 

 


変わらないと


大阪の子ども

 

TV県民ショーで大阪をテーマにしたVTRを

ユーチューブで見る。

 

今の大阪の子どもは、一日6時間前ほど、

テレビの前で過ごすと言う。

これは全国で最多時間だ。

見るのはもっぱらバラエティ、お笑いである。

漫然と眺めるのではなく、録画して何回も見るという。

お笑い芸人のネタを繰り返し見て研究し、習得する。

彼らは、お笑いを激しい情熱で学んでいるのだ。

中でも吉本新喜劇はバイブルだ。

最新のネタを知っていないと

周囲の友だちと話が合わせられないらしい。

 

自分が大阪の子どもだった頃より、

お笑いはよりヒートアップしている。

テレビだってせいぜい一日3時間で、

吉本新喜劇は土曜のお昼だけ。

アニメのゲゲゲのキタロウや銀河鉄道999の合間に

バラエティに時間をさいたぐらいだ。

学校から帰宅後は、少なくとも日が暮れるまでは

野外で遊びもした。

 

土地に根付く文化はある。

大阪は「お笑い」がそうであるわけだ。

ただ今の大阪笑いは「ノリ」という

周囲に合わせる気風が前面に出てすぎて

少々あやういものを感じる。

大阪の子ども、大丈夫かな?

 

 

 

 

 

 

 


魚人間へ

 

どうも糖尿病の体質があるようなので、

食べ物を海のものに切り替える。

そして、ごはん少なめ、野菜多めに。

アルカリ性の体質になってきたのか、

体のだるさは少しぬけたように思う。

そのかわり、部屋が焼き魚臭くなったが。

 

 


パステルな気分

 

試しにパステルを使ってみると、

汗臭い帽子も、香水が漂っているように見える。

スキャンすると黄色が出ないなぁ。


名句誕生の現場

 

動画『タイムトラベラー力士 マモルくん』/

第7話 松尾芭蕉のひらめき

 

力士マモルくんは、俳聖・松尾芭蕉に

インスピレーションを与えることになった。

さて、その経緯はいかに!

 

https://www.youtube.com/watch?v=6nF64SHqNgY&t=23s

 

 

 


緑人類の祝福

 

動画『タイムトラベラー力士 マモルくん」/

第6話 1万年後の大木人間

 

人類が生き残る道とは?

それは人間の肉体を

自然のシステムに組み込むことだった…。

マモルくんがそのへんのことをルポするよっ!

https://www.youtube.com/watch?v=Y_JBo9Y-wWI&t=3s

 


ライオンの悩み

 

動画『生き物「生き方」図鑑』/

第3話 ライオンの就職先

 

動物園をくびになったライオンは、

力士マモルくんに就職の相談をする。

この荒っぽい百獣の王は、

人間社会に適応できるか?

https://www.youtube.com/watch?v=9l6XahTFyXA

 

 


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