料理本を見ながら、酢豚を作る。あのとろみが一応出て、妙に感慨深い。片栗粉というのはとろみをつけたり、衣になったり、実に偉大な粉だと思う。食材同士をつなぐ万能接着剤である。これがなければ、あのお好み焼きもタコ焼きも生まれなかったわけだ。ところで酢豚は、砂糖を大匙5杯も入れる甘々の料理だということに改めて気づく。