高架下の哀愁

 

安居酒屋やラーメン屋がゴタゴタと込み合う高架下。その喧騒がふっと途切れた一角、錆びたトタン板の壁に、うら寂しさを感じる秋。

「『井筒俊彦』を読もう」計画

 

秋の読書に、「井筒俊彦」の本を片っ端から読むことを決める。哲学者で、東洋思想と言語哲学が専攻だが、その射程は恐ろしく広く、イスラム思想の世界的権威でもある。「哲学的共通言語を作り出すこと」を生涯の仕事とした。存在物は絶対無分節の「一」から流出するという神秘哲学を、全宗教思想をつなぐ回路として立てる。この人の翻訳した「コーラン」も読んでみたい。「イスラム」を知りたい。

休火山に…

 

…爆弾。心象風景。

髪の毛が生える…

 

…夢。その中で、小動物を抱く。懐かしいような温かさ。

「舞踏」の印象

 

9月10日、草月ホールで開催されたシンポジウムの「身体表出の日本的特徴」で、首つりパフォーマーのドキュメント映画と共に、大野慶人の舞踏を見る。「舞踏」というのは初めてで、演者の体が何のしかけもなしに、みるみる変身してくようで異様だった。「竹」の踊りでは、彼が中空の竹筒となり、大地の気を吸い上げ、天空に飛ばしていたように確かに感じる。体のうちに、感情またエネルギーを充満、発散していくような表現法で、能に通ずるものがあるのかなぁと漠然と思う。演技が終わってからも不思議な雰囲気の人だったが、からみつくようなネチッとした視線が独特。芸術家という人種は、ツタのように対象に繊細強烈に巻き付いてエロスを発散していく存在なのだろう。

悪辣な生き方か?

 

塚谷裕一著『植物のこころ』は、植物のしたたかな「戦略」を描いていて面白い。その中の、熱帯雨林で生育するイチジク属の「締め殺し植物」に興味。熱帯雨林の森は暗く、植物は光を奪い合うそうだ。早く育って、光の届く上に伸びた方が勝ち。大きな体を持てない、か弱い植物は不利。しかし彼らの中でツルを持つ奴は、大木にスルスルからんで上に行き、なんなく光を獲得している。少ない資本で実に効率的。だが上の「締め殺し」は、少し過激すぎ、どうも悪辣に感じる。過当競争における強者に対する怨念が入っているのか、または過酷な環境が引き出した強い生命力の発露か。熱帯に比べれば温暖な日本にはない植物だろう。気候という環境は、生きる条件を規定し、その生き物の性格に影響する、ということか。

すごいぞ、キャベツ!

 

150円の半玉キャベツが、4日間連続メインディナーを飾っている。煮ても焼いても生でもいける。腹がふくれ、しかも腹持ちが良いことに、改めて感心。

サグラダ聖堂とパイナップル

 

グーグルのストリートビューより。ガウディのサグラダファミリア大聖堂。隣接するのは、清涼飲料水の広告か、巨大パイナップルと青リンゴの写真。世紀の大建築のとのコントラストが激しい。むしろ一世紀の時を経て現在の街に、まだ増殖し続ける(つまり、建築中)の大聖堂こそ、異様な存在なのかもしれない。ちなみに広告の並びに立つのは普通のマンション。毎日変化するガウディ建築を見れる位置にあり、贅沢だなと思う。ただ生活者の眼には、端にうっとうしい工事現場に映るかもしれないが。

緊急告知! 「秋山豊寛氏講演会」10/24に!

 

地球温暖化により地球は今、異常気象に襲われている。しかし日本は、CO2削減に無為無策。現政権は、アベノミクスの経済政策を最優先し、原発推進に走る。そこで河合工務店は、この危機的状況を見通す秋山豊寛氏の講演会を開催することに。同氏は、日本人初、ジャーナリスト初の元宇宙飛行士。TBS退職後は福島県で農業を16年営むが、原発事故により生活基盤を失う。現在京都から脱原発のメッセージを発信し続ける。今回、「宇宙」「農」「脱原発」という大きな視野から話をうかがい、私たちの進むべき道をみなさんと考えていきたい、という企画。ぜひ、ご参加を!

日時:10月24日(金) 【開場】18:30 【開演】19:00
場所:なかのZERO大ホール(東京都中野区中野2-9-7 TEL 03-5340-5000)
参加費:前売り1000円 当日1500円 (全席自由)

●主催:河合工務店
●前売り券の問合せ:chmst139@ybb.ne.jp(上田)、もしくはコメントまで

住環境良好そうな独立派

 

グーグルのストレートビューより。グラスゴー市内の住宅街。先日のスコットランド独立の市民投票で「独立賛成」派が勝った少数の区の一つ。地図をランダムにつつくと、このタイプ、低層レンガ組のマンションが頻繁に出現する。植栽も結構あり、住環境は良さそうだ。日本ではいまだ建設ラッシュの10階も20階も積み上げる高層住宅は、ひどくクレイジーに思えるのだが。

| 1/3PAGES | >>

このサイト内を検索

携帯ページ

qrcode