魔物を撃つ



電車の吊り広告で、6億円宝くじの広告を見る。6億円当たれば、財団をつくって、一生旅暮らしだなと妄想する。いけない傾向である。煩悩にまみれた宝くじなど、買わないのが主義ではなかったか。高田純次扮するにっくき宝くじ怪人をバズーカ砲で撃つ。

梅茶、沁みる

 

朝のすき腹に。梅の木になりそう。最近、食事がめんどくさい。

小人ごっこ

 

自分の体を、シュルシュルと、小指の3分の1に縮めてみよう。すると、歩道の植え込みの木々が、奇々怪々なジャングルに巨大化したぞ。大木から枯れた小枝がカラカラ絡まり、いがいがした大屋根の葉たちがガサガサと鳴り、モサモサと重なる厚ぼったい緑の層がざらざらと風に震え、すえた湿地の茶色がムスムスと蒸気を吐く。こんな所に足を踏み入れたなら、アリに、変な虫たちに、襲われてしまう。おお、探索だ、探検だ、冒険だ。そうだ今度は、米粒の大きさになってみよう…。

星明りに咲くケシの花

 

光生物3/夜、藤圭子の歌「夢は夜ひらく」にうなされる。テレビで流れて改めて知った歌なのに、自死した彼女の人生そのものと、なんとなく思ってしまう。その悲しい念を、一晩、飼育中の光生物にさらしてしまった。以下、その歌。

https://www.youtube.com/watch?v=6SpElrC3438



夏、夢の跡



今朝、やけに肌寒い。しばらく上着を着る。あの灼熱も、ようやく収まってきた。もうぶりかえさないで、と思う。ひと夏毎日食べ続けたアイスキャンディのガリガリ君には、大変お世話になった。当たりが出た所で、食べおさめとしよう。

異性同性早がわり流し目劇

 

十条篠原演芸場にて大衆演劇を、友人たちと観劇。泉たつみ、泉ダイヤの兄弟座長の舞台だった。上は石川五右衛門が息子ゴロイチとかまゆでになる壮絶なラスト。結構緊密な劇構成で魅入ってしまう。その後は、えんえんと役者さんの歌謡ショーとなり、お客さんがご贔屓の役者さんの胸元に、現金のおひねりを差し入れる。お客さんはおばさまが大半。若い女性もちらほら。きれいな顔立ちの男たちの流し目に、みなさん見惚れている。その男たちが着物を着、女装して踊るのを楽しむ女性客の世界は、男の自分には異国のようで不思議である。異性が装う同性の美形は、同性としての自己の理想像を投入でき、異性への憧れがほのかに加味され、より綺麗な色気を発する存在となるのだろうか。男の自分にとっては、「男装の令嬢」というのは、たしかにロマンス薫るもの。

秋よ来い

 

雨上がりの歩道。消火栓とアスファルトが光る。その上に、暑さに焼けた枯葉が散っている。朝の風はやわらかだ。どうぞ、秋よ、来られたし。乱暴者の夏に遠慮せぬよう。あなたがやって来れば、食欲は満ち、集中力は増し、そして物悲しくなるけど。

交渉は、気合だ!気合だ!気合だぁ!



フロマン「日本の自動車、保険の関税の壁、とっぱらってくんない?」
ゴジラ「う〜ん…」
フロマン「軍隊置いて、守ってやってるじゃん」
ゴジラ「う〜ん…」
フロマン「弟分は、兄貴分の言うこたぁ聞くもんだ」
コジラ「う〜ん…」
フロマン「オレたちを怒らせたら、怖いよ」
ゴジラの心の声(いかん、なめられてる)
コジラ「ガオォォォッ(こっちの言い分も聞いてくんない?)!!!」
フロマン「火を吐くのは反則だぜ。しかし、いい度胸だ」
コジラ「イエイ」
フロマン「酒飲もうぜ。ウエイター、スコッチを持ってこい!」
コジラ「イエイ…」

不活発ゴジラの転機



ノミ「昔、ゴジラは、オレのように機敏だったよな」
カマキリ「そうとも。ワシのように、 凶暴だったさ」
ゴジラ「歳だな。若い頃は、体内エネルギーが常に爆発してた」
ノミ「オレのように小さくなればいい。エネルギーのロスが少なくなる」
カマキリ「ワシのように、肉を食らえよ。元気がわくぞ」
ゴジラ「小さいゴジラはあり得ぬ。それに私は気を吸って生きている」
ノミ「あぁ、ノリの悪い野郎だ。なんでもやってみるがいいのに」
カマキリ「殺生をしないなんて、よく怪獣がつとまるな」
ゴジラ「『分別』が私の心にしのんでさいなむのだ」
ノミ「では、オレとカマカリを食うがいい」
カマキリ「おい、歯は立てないでくれ。丸のみしろよ」
ゴジラ「ふむ。ノミとカマキリの性格がそなわったぞ」
ゴジラの腹の中のノミ「複眼思考、しいゃぁ…」
ゴジラの腹の中のカマキリ「野生を覚しぃゃぁ…」



ゴジラの活用術

 

弟「もう逃げないと、いけなくない?」
姉「そうね、かなり足音が近いわね」
弟「ああ、壁を壊しやがった」
姉「いやねぇ。ごはんに埃がかぶさるじゃない」
弟「しかたないじゃないか、ゴジラはばかでかいんだから」
姉「こんなに力があまってんだったら、福島の原発、穴掘って埋めてほしいわ」
ゴジラ「無理ですよ。私は夢の中の映画に映し出された幻ですから」
弟「そいつは残念だ」
姉「じゃあ、ゴジラさん、冷蔵庫からお茶の瓶とってよ」
ゴジラ「すみません。粉々に割っちまいました…」

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