「医」と「農」が手を取った
心臓リハビリ33/真新しい木のボックスの中に輝くのは、瑞々しい野菜たち。レタス、ロメインレタス、バジル、クレソン、ルッコラが4層に並ぶ。人工照明の光と、肥糧が溶け込んだ水で育てる。榊原記念病院では、「アグロメディスン(医学と農学との連携)」を掲げ、統合医療を目指す研究に足を踏み出した。この植物工場はその第一弾。開発したのは株式会社みらいだが、千葉大学、東京農工大学とタッグを組んでのプロジェクトだ。同プロジェクト委員長の長山雅俊医師は、「まず植物工場のブースを多くの人に目にしてもらい、プロジェクトの意義を楽しく内外に伝えていきたい。野菜を無菌的で栽培できるので、将来、病院食として安全に生野菜を提供できれば」。統合医療とは、近代医療に代替医療を「統合」するもの。その試みが、医療の現場から具体的に発信されたことは、とても画期的。ワクワクする。