ハープの弦を弾くが如く

 

歯治療ルポ34/力を抜きつつ、力を入れる。芸事はみな同じかもしれない。物事を繊細に感じ取りつつ、しっかりと把握する、ということは。でも、日常の動作でもよくあることかも。道行く親子を見ていると、お母さん方は、幼児である子供の手を、実に絶妙な力で握っている。強すぎると柔らかい手の子供は泣くだろうし、弱いとスルリと手を離してあっちこっちに駈け出していくだろう。つまり、力抜きつつ、力入れるって、愛情のこと…なのか。

野田さん、日本の福助になってよ!

 

8月29日、民主党代表選で、海江田万里氏を破って、野田佳彦氏が選出。この国の顔が決まった。小沢一郎支援の海江田氏が代表になってたら、支持率はぐんと下がったろう。3日間だけで国のトップを決めるのはムチャな話だが。代表選での野田さんの演説が面白い。24年間の辻説法で、勘所をつかんでるのか。自らは「ドジョウ」の風貌というが、時代劇風の大づくりな顔だと思う。福助っぽくもある。震災や気の遠くなる財政赤字、金融不安で経済はガダガタ。大いに「福」を呼んでほしい。でもこの人、増税派だっけ…。とにかく、故・小渕首相みたいに、意外と大仕事するのでは、と、性懲りもなく期待する時の顔。

天使のタッチで

 

力を加減することが大切と知る。私の場合、一週間もたてばブラシが乱れてくる。すると、歯の隙間にブラシの繊維が入りづらくなる。そこで、力任せに歯を押し付け、ブラッシングする傾向がある。これは歯の表面のエナメル質をかえって傷つけることになるのかもしれない。宮田医師が重要視するのは力の加減である。まなにより、ブラシ先に触れる歯の形状を繊細に感じ取りなさいと。動かす時は、優しい絵を描くよう、すーっと紙を撫でる筆のごとく。

不合格、再び…

 

歯治療32/いつの間にか、自分は磨けているのだ、という慢心。習慣として時間をかけるようになったが、ブラシの動きに神経を集中させることが、思えば薄れてきていた。ここで告白してしまうが、たまに溝磨きをさぼることがあった…。その心の隙に、プラークたちがのびのびと活動を開始していたとはっ! 宮田医師曰く、「誰でも通る道なんです」。この後、歯磨きの心得や特訓法を指導いただく。「歯磨き道(はみがきどう)」の奥深い世界へ。

ある画家のもだえ

 

何かを腹にためている全身真っ赤な女。それを透明なエネルギーのシャワーにして、苦しげに吐く。すると、スフィンクスという「謎」に変身。顔だけ赤くなったスフィンクス女は、黄色い光線を顔から放射。手には、体内から出た微細な何かをつかんでる。探し求めていた何かか。頬に笑み。やがてスフィンクス女は、すべてを出し切る。そして、分厚いガラスの皮膚の、心静かな女に。スフィクスの名残で、尻からしっぽが煙のように立ちのぼる。…と、画家・加藤義勝の3作品を、鑑賞者の特権で自由に画面構成してみた。見えないものをつかもうとする画家のもだえを感じてしまった。アートガーデンかわさきにて開催中のJAALA展2011は、28日(日)まで(http://www.jaala.jp)。同団体の日本名は、「日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ美術家会議)。美術評論家の故・針生一郎を議長に、第3世界の作品、美術家との交流を通じて、新しい価値基準に基づく美術を生み出だそうと、日々、格闘。

伸介の引退理由、釈然とせず

 

島田伸介の引退理由が、今一つ釈然としない。暴力団関係者とのメールのやり取り数回だけで「付き合い」とし、それを引退理由とする所が。彼が突然看板番組を放り出すデメリットは、周囲の業界関係、CMを出す企業に計り知れない。金銭的に莫大な損失が出るだろうからだ。当然、もっとのっぴきならない「関係」があったのかとの憶測が飛ぶ。また、なぜ、今、この件を警察が吉本興業に問い詰めたのか。政治が絡むのか。大谷昭宏は、この件のコメントで、芸能界と闇社会の近さを指摘した。でも、歴史的に見て、そんな突飛なことでもない。芸能は、中世の河原者、つまり世の脱落者である河原の生活者から始まったからだ。芸能は闇から発生したともいえる。だから伸介の「河原の石」の商売を知った時、妙に象徴的な話だと思った。彼は、どう転んでも河原者のアウトローで、宿痾なほど「芸能人」かもしれない。天才的ゆえ。

青い時



トイレ手洗い3/昨日「赤」だったので、今日は「青」の爽快さをお届けしよう。普段顔を洗う牛乳石鹸で洗面器を洗うと、実際に自分の顔を洗った感じが。そして洗うことで、心の中に清々しい青空が広がった。石鹸を介して洗面器は、自分のボディに浸透したのかも。ステッキが手の一部のような感覚になったりするように、心とモノは案外簡単に同化するのかもしれない。またそうすることでボディは、「世界」の中にいる感覚をつかんでるのか。

赤い生活

 

サントリー烏龍茶2ℓボトルの帯に書いていた「烏龍茶的食べ物語10」によれば、これは正しいことだった。スパゲティの「ナポリタン」は、イタリア・ナポリからニューヨークに渡った移民たちが、トマトの代わりにケチャップでつくったアメリカ生まれのメニューとのこと。また、ケチャップのナポリタンは、烏龍茶に合うそうだ。今週はこの他にもキムチ鍋で3日もたせた。思えば赤い物ばかり食べている。少量多品目の食事が体によいというが、そんな面倒くさく、コストのかかることはできない。それで野菜30品入った「野菜一日 これ一杯」を飲んでいる。これもカゴメでしかも赤。赤々人間になってしまいそうだ。

ズンドコ節で、フランス奇襲

 

強烈である。一度見たら忘れられない。日本人デュオ「レ・ロマネスク」が、「ズンドコ節」のメロディに乗せ、ガイジンとしてフランスのいやな所をぼやいて歌う。2008年のパリコレのライブに出演して、一気に欧米でブレイク。当初はブーイングの嵐だが、ユーチユーブで反響を呼んだ。2人は10年前に渡仏したバリバリの日本人。トミーは入社する会社が倒産して食い詰め、29歳の時、留学経験ある25歳ミーヤを誘って別天地に挑戦したそうだ。アラフォーだから、親近感がわく。このスタイル、一見おバカだが、よく考えられている。ズンドコの泥臭さとアキバ系の可愛さの合体が強烈。日本人の心の中の欧米コンプレツクスをも痛烈に皮肉ってる気がする。「日本文化」のバロディによって。
http://www.rmnsq.com/jp/index_j.html
(開かない場合は「レ・ロマネスク」「レ・ロマネスク ズンドコ節」と検索を)


シャンと立つ、旧郵便局舎90歳

 

旧殿居郵便局局舎(山口県下関市豊田町殿居1111-2)は、山口県指定有形文化財。昔から建物の写真を撮りに、県外からも訪問者が絶えないという。地元に愛され、NPO法人ができ、老朽化した建物を保存・再生し、管理している。今、日本のまちなみがのっぺらぼうでつまらないのは、風雪に耐えた味ある歴史的建築を容赦なく壊し、なんの面白みもない新建築を建て覆ってしまったからだと思う。この局舎は、どこか童話に出てきそうなほのぼの感があり、つい絵に描きたくなる。またじっと写真を眺めると「洋風」に挑戦した棟梁・山本安一の心意気が伝わってくる。今井徹也さんは、建築保存にも熱心な建築家。ところで建築スケッチの楽しさに気付く。今住んでる東京足立区で、気になる建築を探して描いてみようか。

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