切なきポカリスエットブルー

 

ブルー2/のどの渇く日々、1.5リットルのポカリスエットを冷蔵庫に常時入れておくようになる。この飲料水と出会ったのは中学校の頃。同じ水泳部の友人が、休憩時間にプールサイドで専用のボトルで飲んでいた。ちょっと飲ませてもらって「かっこいい味だなぁ」と思った。その時、6月か7月で水温が低く、部員のみんな唇が紫だった。声変わりしない友達が、かん高い声であみんの曲を歌い、よけいに寒々とした雰囲気。竹刀を持った暴力指導教師が来る前で、どことなく緊迫した空気が流れていた。憧れてた部員の女の子が体に塗っていたタイガーバームの薬の匂いがひんやり甘く漂って妙に物悲しかった。そんな光景を生々しく脳裏浮かばせるポカリスエットの、切なきブルー…。

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