ハンナ・アーレントの夢想の煙



名言集2/ハンナ・アーレントの『暴力について』(みすず書房)より。彼女は、ドイツ系ユダヤ人で、ナチスに迫害を受け、アメリカに亡命した政治思想家。『全体主義の起源』では、「ナチス」という現象を歴史的に分析してみせた。ヒトラーをイメージして何となく権力=暴力と思っていたので、アーレントの「権力は、人々が認めないと派生しない」という考えは新鮮だった。テレビはそのとてつもない伝達力で、ある個人を万人に認知させ、権力の萌芽をつくり出す装置だなとつくづく思う。権力が破たんすると、暴力が飛び出してくるのは、最近のイスラム圏での政権崩壊でもあったこと。アーレントは暴力の形を明晰に描く。個々人の暴力の連鎖で、暴力の大いなる有機的組織が形成される。一つの全体となった集団の暴力は、「死」へ陶酔していき、死に近いほど自分たちの生命力が強化されていくように錯覚していく。そして個々人の間断なき死によって「不死なる生命」が湧きあがるように思う…。権力が暴力に移行してしまわないためにも、真に正当なる権力が社会に必要、ということか。ではその方法とは? 真に正当な社会の姿とは? 明日は、ガンジーの過激な言葉を。

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