呼吸する「心」の形

 

彫刻の道5/石のダイコンのような。岡本敦生の「地殻より」。本人曰く、「『これは何ですか?』と質問されると、『私にもよく分からない。心の底で欲している物が、出てくるような』と答える」と、正直だ。上がカリッとした意識で、下がそれをゆらゆらと支える無意識か。無意識はなまめかしく不定形。ゴニョゴニョと動いている。無意識が固まったのが地続きに意識があり、生堅いが決してカチカチでない。そんな心の全容が表の世界にプルンと露出されたような。巷にあふれる生物の形態と通じる感じもする。生き物の形そのものが、実は個々の心の形ではないのかとも思える。山や海や岩といった無機質の形に相通ずる気もする。だから彫刻という石が、妙に生きて見えてもくる。この作品、有機質と無機質のキメラ。

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