私小説的湿気



駅への道程7/UAが歌う井上揚水の「傘がない」を聴いていると、思わず空を赤く塗ってしまう。都会で自殺する若者が増えても、テレビで我が国の問題を誰かが深刻にしゃべっても、問題は今日の雨、傘がないこと。そして私は雨に濡れ、想う君に会いに行く…。どこまでも自分の内にのめっていく心情が、上の水分たっぷりの風景につながっていく。以前の仕事で、建築家の颯爽としたガラス貼りの建築を散々見たが、結局惹かれてしまうのはこんな安アパート。嘘がないからだ。人が口にするかっこいい言葉や社会的メッセージも、じめじめした私生活の心情から出発していることを忘れると、空虚。では、UAの憂鬱でさびのきいた歌声を。

http://www.youtube.com/watch?v=EBWqAyWWbe4


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