失礼な輩

 

電車内で、

旅行者のいでたちの白人夫婦がベンチを立つなり、

どうしたはずみか服からたくさんの小銭を

床にぶちまける。

すると、周囲の乗客たちが膝を屈していっせいに拾い出す。

もちろん白人夫婦に手渡すためだ。

なんだか親切の輪が一瞬にできたようで

あったかい空気が流れた。

 

しかし、夫婦は、駅に着き扉が開くなり、

小銭を受けることなく

さっさと降りてしまった。

「サンキュー」の一言もなかったように思う。

律儀に拾っていた人たちはあっけにとられる。

 

白人夫婦が下に落ちた小銭をあきらめ

まわりに「くれてやった」とも受け取られかねない。

文化の違いかな、という考えもよぎる。

 

乗客たちは、立ち上がって席に戻った。

置いてけぼりされた小銭をそのままに。

 

 

 

 

 

 

 


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