南京事件を描いた映画を見る

 

先日、友人と四谷区民ホールでやっていた

「南京 史実を守る映画祭」を見る。

上映作品は、中国映画で陸川監督の『南京!南京!』と

ドイツ・フランス・中国作品でフロリアン・ガレンヘルガー監督の

『ジョン・ラーベ〜南京のシンドラー』。

 

まずは、『南京!南京!』から感想。

日本人として見ると、きつくてつらい映画だ。

とくに呆然とするのは、南京安全地区の民間中国人に対して

日本軍が暴虐の限りをつくすことだ。

慰安婦として女性100人を求め、

彼女たちを死ぬまで凌辱し、

その裸体の遺体を無造作に荷車へ積むシーンは耐え難い。

実は同じ思いでそのシーンを眺めているのは

劇中の主人公である日本人軍曹である角川なのだ。

 

この映画はなんと主人公に、良心的な日本人を据えている。

角川はラストシーンで、南京で起こったことに絶望し、

中国人を2人逃がした後に自殺するのだ。


もう一つの特徴は、陸剣という国民党の兵士を軸に、

日本軍との抗日戦を強調して描いている。

これまで日本軍にただ蹂躙されたという南京事件の

イメージをくつがえそうとしているのだ。

 

映画の後、パネラーの永田喜嗣さんは、

南京映画では珍しい「抗日映画」だと解説していた。

つまり反日映画ではない。

敵にも「まっとう」な人間がいることを意識し、

日本軍のふるまいに「まっとう」に戦う中国人という

人間を描こうとしている。

 

この映画は残念ながら、

メジャーな映画配給会社では上映されていない。

市民団体が細々と上映しているに過ぎない。

 

永田さんの本を読むと、

世界では、反日でない、素晴らしい作品の

対日戦争映画が数多くつくられているが、

日本ではこれらの作品がほとんど上映されていないそうだ。

 

「加害」があれば「被害」がある。

それらの映画群は、

「被害」を自分たちの立場なりの客観性でとらえ、

憎悪を超えようとしたところでドラマをつくりあげている。

そうした芸術作品をもっとオープンに見ないと、

まともな国際関係など築けるわけがない。

少なくとも相手が日本をどう見ているか、

見ようとしているのかを知る手段として、

映画は手っ取り早い。


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