抑圧と暴力の世界に、息苦しくなる



人間の心の闇、暴力をギリギリと描くハネケ監督の映画。 村は、大地主としての男爵と、牧師のコンビでがっちり統治されている。医者はインテリとして。彼らは封建時代の権威であり、抑圧機構だ。小作農の村人は、その支配への恨みを鬱積。子供たちはしつけと称する大人たちの精神的暴力にさいなまれている。冒頭から、村には次々と、死亡事故、放火、障害児の虐待など不可解な事件が発生。映画は子供の仕業かと思わせぶるが、謎は解明されない。ナチス台頭前夜の不安にみちた空気が重苦しい。そこには、愛情や命の輝きなんてかけらもない、冷え冷えした世界が広がっている。こうした世界をつくってしまうのも、やはり人間なのである。

コメント
コメントする








   

このサイト内を検索

携帯ページ

qrcode