外から、内から
古本屋で、『世界の名著 ベルグソン』を250円で買う。
このシリーズは、一冊に著者の主要作品が何本も入り、
解説までついてるから、本当にお得である。。
解説の触りを読むと、とても惹かれる。
哲学と科学の違いをいってるわけだが、よく分かる。
対象の内部に入り込む哲学に必要なのは、「直観」である。
哲学に限らない。絵を描くときもそうだ。
「リンゴ」になって描かなければ、美味しいリンゴの絵にならない。
科学に必要なのは、「理性」である。
理性を働かせ、外から観察し、
対象を色や大きさなどの記号に置き換える。
その知識はとても有効で、
生活していく上で大変重要だと、ベルグソンは評価している。
ただ、上っ面は分かっても、対象そのものの本質は分からない。
ものの理解法としては、もちろん「哲学」の方がより深い。
面白く、かつ感動する小説や映画は、
見る者をきまって対象の内部に入り込み一体化させる。
そこに哲学的な運動がある。