ブルーで運気アップ

 

ブルー1/本箱の片隅にあった本『幸運を呼ぶファッション・セラピー』(朝日新聞出版)をひっぱり出す。著者のドレスセラピストの池本紫さんとは、1年前、ある出版関係者の集まりで名刺交換した。色と心理の関係はなんとなく興味がある。同書の表にある四柱推命では、ラッキーカラーは「青」。確かに青は大好きで、飛行機に乗ったら、空の透明感ある青を飽かずに眺める。もうボロボロだが、手持ちの青シャツは愛用の一着だ。今週のブログは「青(ブルー)」をテーマにして、運気を上げよう。

切なきポカリスエットブルー

 

ブルー2/のどの渇く日々、1.5リットルのポカリスエットを冷蔵庫に常時入れておくようになる。この飲料水と出会ったのは中学校の頃。同じ水泳部の友人が、休憩時間にプールサイドで専用のボトルで飲んでいた。ちょっと飲ませてもらって「かっこいい味だなぁ」と思った。その時、6月か7月で水温が低く、部員のみんな唇が紫だった。声変わりしない友達が、かん高い声であみんの曲を歌い、よけいに寒々とした雰囲気。竹刀を持った暴力指導教師が来る前で、どことなく緊迫した空気が流れていた。憧れてた部員の女の子が体に塗っていたタイガーバームの薬の匂いがひんやり甘く漂って妙に物悲しかった。そんな光景を生々しく脳裏浮かばせるポカリスエットの、切なきブルー…。

ビビン麺とブルー

 

ブルー3/昼、近くの韓国食材店で、ビビン麺(甘辛い冷麺)のセットを一袋買う。すると、店の韓国人のお姉さんが、大根とキュウリを自家製に酢漬けしたものをサービスしてくれる。帰宅後、すぐに食べると、酢物と冷麺がとても合うことに驚く。開け放った窓に広がる空につながる朝鮮半島を想い、ビビン麺を産んだ文化圏を改めてリスペクト。その間に浮かぶ小島を「竹島だ」「独島(トクド)だ」と日韓がいがみ合うのは残念でならない。いっそこの島を2国の共同管理にして、「麺」の島にしてはどうか。西側は冷麺の店々、東側はソーメン・ざるそばの店々を建て並べ、島の中央は日韓共同開発した「竹ドク冷麺」の店をオープンする…。と、夏の深みある空のブルーを見つつ、夢想する。

「後方注意!」ブルー

 

ブルー4/以前から、きっとそうだと思っていることがある。横断歩道の青信号の人物は、帽子をかぶっていて、後方確認のために後ろを振り向いていると。景気よく前に「進む」には、後ろを振り返る注意深さが必要だ、と信号は教えているような炎天下の遊歩道。

疑似カリフォルニア・スカイ

 

ブルー5/先ほどホテルのブレイクファスト(朝食)を済ませ、ワイン片手にプールサイドに立つ。華やかな嬌声と水しぶきの音が、酔ってほんのり熱い肌に爽やかだ。カリフォルニアの乾いた紺碧の空が、私の頭上に広がる…。ウソです。ここは東京足立区の安マンション4階の階段踊り場。上の風景は、隣家で、その屋上にかかる梯子である。一瞬プールサイドに見えて、妄想を広げてみた。また旅に出たいが資金はなし、地べたにギュウギュウ押さえつけれてる心境。実はカリフォルニアなんか行きたくない。同じ空のブルーを見るなら、濃紺のチベットがよい。健康な空より、神秘の空へ堕ちていきたいもの…。蚊に食われて疲れ切った8月末の朝。

樋口一葉ブルー

 

ブルー6/ある健康食品の広告冊子で、1P分読み物をつくれという仕事。テーマは自由なので「歌碑」にした。そこで自転車20分の台東区竜泉にある樋口一葉の歌碑と記念館を訪れる。その前に、この人の作品や日記を初めて読んだ。「24歳で夭折した薄幸の人」というイメージが覆る。えらく強い人だと思う。父親が亡くなって戸主となり、樋口家を養う。貧乏なので新吉原の色町に住み、駄菓子屋や、遊女の代筆屋、小説を書いて生計を立てる。金を持った男も言いよるが、それをはねのけて自主独立で作家稼業を続ける。当時の著名な男性作家が、ボンボンのインテリで理屈ばかりこねるのとは違う。社会の実相を生活者として観察している。一方で「私の志は国家の根本問題にある」と社会的関心も高い。女性の立場が厳しい明治初期を考えればとてつもないバイタリティである。だからこそ一葉が描く恋は、深く清らかなのか。そこはブルーの深淵。

快眠ブルー

 

ブルー完/実によく寝た。3カ月ぶりといっては大げさだろうか。昨夜、窓から入る風は、とても柔らかだった。雨の匂いが少しして、ひんやりする。扇風機のような一律の風ではなく、ふぅ〜すぅ〜と息づいた風が肌を撫でる。ゴツゴツしたベットに、マットも敷く。意識は、さまざまに流動するブルーの中に。

トクトクと鼓動する日ノ丸レッド

 

レッド1/日本国旗の真ん中の赤丸は、「日登る国」の太陽とのこと。でも、どこか「血」をイメージしてしまう。なぜなら、この旗の下で「侵略戦争」が行われてきたと歴史教育が教えるから。「侵略とは何事か」と、右翼団体が街宣車で激しく旗を振るから。左右両サイドから、まがまがしくなっている。一方で、海外に出た時この旗を見れば安らぎを覚える。白地の赤丸が呼び覚ます日本人意識は、理屈ではなく肉感的なものだ。じゃあ自分の中にある「日本」ってなんだ、と思う。明治時代以降につくられた人工的な意識、とは頭では分かってる。科学的にいえば人種や血統なんかでもないことも。次回へ続く…。

体に染みわたるレッド

 

レッド2/私にとっての日ノ丸は、やはり日ノ丸弁当だと思う。日本は、真ん中の酸っぱい梅干しに集約される。海外旅行から帰った時、梅干しとご飯をかきこんだ時、日本人に生まれて良かったなぁとしみじみ感じる。それは当然ともいえる。我が体は、日本の食べ物がつくったものだから。日本の食べ物で体をつくった人を「日本人」といって良いのではないか。だからアメリカ系日本人も、バングラディシュ系日本人もあってしかるべきだろう。日本で飲み食いして育ちながら、髪や肌の色から、いつまでも「外人さん」と区別され続けるタレントさんなど見て、いつも妙な気がする。もっとも「なになに人」という意識は、各個人玉ねぎの皮のように複層的なはず。私はずっと大阪人であり、今は足立区民である。ある人は国際結婚で、半分違う国の人になる。結局アイデンティティの大本は、生活の中、自分の体を作り上げた食いもので決まってくるのではないか。本場キムチの大好きな私は、3%くらい韓国人かもしれない。

レッド妻

 

レッド3/お国柄だなぁと思う。アメリカ大統領共和党候補の演説のニュース映像を見て驚く。候補のミッド・ロムニーより、妻のアンの方がメインで取り上げられていた。真っ赤な衣装で派手だと思う。主婦の目線を入れつつ演説がうまい。このアンという人、乳がんを克服し、5人の子供を育て上げた63歳のスーパーウーマンということで、夫より絶大な人気。TVドラマの『奥さまは魔女』の賢妻サマンサの髪型も意識しているとも。まさにアメリカ保守本流、白人、金髪の良妻賢母。「保守」というのは、「地に根付いた良識ある家族」が根っこにあるから、「血」のイメージにつながる赤に結びつくのだろうか。

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