「顔」修業

 

アラーキーの顔たち1/アラーキーこと写真家・荒木経惟の『日本人・顔 大阪3-1』をP2を模写。全編顔だけで、その人なりを赤裸々に。顔によるヌード作品。これから10P分、筆でなぞって、妄想してみよう。このおっちゃん、一見大阪代表のこわもてに見えるが、ナイーブそうな感じ。65歳でタレントデビューして、2002年時、71歳。顔を売りたいために、この撮影会に参加したそう。今は81歳となるだろう遠藤修氏。ささやかに宣伝させてもらいました。

藍な人

 

アラーキーの顔たち2/全編モノクロの写真集の模写。でも、その人ごとに色を感じる。この女性、28歳の大学図書館非常勤講師の田村真澄さんは、藍色かな。しっとり、ざわざわと、勝気なオーラ。ちょっと目を大きくかきすぎ。沖縄っぽい印象。「大阪は、私を1000回洗濯して、叩いて、絞っても抜けないもの」とのコメント。ますます藍色の人。この写真集のテーマは「大阪人」。私も大阪人だが、私の芯を藍のようにやはり染め上げてる「大阪」とは何か。これから筆を動かしながら、つらつらと考えてみよう。

鋭利なメガネな人

 

アラーキーの顔たち3/若いって不気味。何を考えてるか分からない。世代が違うと、思考回路が違うからそう思うのか。パワーに押されるのか。しかし20代だった頃の自分も、先輩によく「訳が分からん奴」と言われたっけ。バブル時代前後の若者は「新人類」と称された。今は「アラフォー」と呼ばれている。いつの世も、若い顔には不穏な鋭利さがある。でも、よく見れば気弱い幼さもひそむ。上のビデオ制作の松平直之さん26歳は、自分を撮るアラーキーにカメラを向け、「はい、チーズ」と言ってのけたツワモノ。

ホーッ

 

アラーキーの顔たち4/不思議な雰囲気の人。ホーッとした感じ。無心。高橋舞さん17歳は、以前自分ののっぺりした顔に自信がなかったという。今(撮影時)では、他人からよく言われる「日本人顔」を好きに。アラーキーは「あ〜、いい、唇がトローンとして」とパシャリ。2012年のアイドルたちの顔は、眼の比率が大きいが、案外、古来日本人顔のバリエーションのような。高橋さんは、木村カエラと似てないこともない。ところで、整形顔の潮流は、アンチ日本人顔のような気がする。

「頑固な男です」

 

アラーキーの顔たち5/渋い。見事なサイコロのよう。立体的四角顔。会社役員・稲場政和さん50歳は、「ねばり強く、頑固な男です」と自己紹介。まさに、部下を暖かく叱咤する、人情デカのような風格。こんな味のある顔になりたいもの。

じんわり、な顔

 

アラーキーの顔たち6/ひ孫がアラーキーに撮影してもらって、自分もと。中野トシさん83歳は、戦争で夫も家も失い、姑と娘を連れて田舎から大阪に。その時、22歳。以後、大変な苦労をしたそうだが、孫によると、能天気で"ラテン入ってる"おばあちゃんとのこと。「人生の深みを感じさせない人柄は、大阪の水がそうさせてるのか」と、孫。深い顔だなぁと思う。じんわり慈悲な心を感じます。

どろり、とした緑

 

アラーキーの顔たち7/顔が長い。灘本忠功さん47歳。「元公務員で、フリーター歴10年ののほほん男」と自己紹介。どろりとした中年オーラを感じる。それは、池の中に絡まる緑の藻のよう。つまりこの人、カッパに見える。なんとなく自分と同じ匂い。

ギャグ言いまっせぇ

 

アラーキーの顔たち8/芸人顔やなぁ。でもこの人、福田正博34歳さん、会社員やてぇ。どんな会社や!? 歯茎りっぱやなぁ。ギャグ連発しそうな口元やねぇ。大阪人は、みんな芸達者と思われるけど、まあそんな人多いけど…ちょっと吉本興業にそまりすぎちゃう? ボケツッコミ一辺倒は勘弁してや。そりゃぁただのアホやで。なんかはんなりした所、やんわりした気持ち、最近無くなってるような気ぃするわ。後ろの赤白の線、食い倒れ太郎からパクりまくした。でもあれ、縦線やね。横にしたから、なんや日系のアメリカンみたいになってしもた。

感情の楽器とは、顔

 

アラーキーの顔たち9/シャイな感じ。好意ととまどいが混じる複雑な表情。だから描きにくい。喫茶店店員・奥由起子さん25歳は、アラーキーの作品に憧れて逢いにきた、と撮影現場で言う。するとアラーキー、あんたペシャンコな顔って言われるでしょ?と身も蓋もない。そのペシャンコの顔に陰影をつけようと、失礼なコメントをぶつけたのか。この人、大竹しのぶに似ている。込み入った感情は、のっぺりした顔の方が表現しやすいのかもしれない。ところでマリリン・モンローの顔は、スクリーンのどアップでより迫力を増す。眉毛の微妙な動きで細やかな感情を発して、観客を虜に。顔とは、心の揺らぎを奏でる楽器かもしれない。

春の夜

 

アラーキーの顔たち10/目に力あるなぁ。影もある。春田小夜さん16歳、高校生。詩的な名前。思春期の顔って、瑞々しくて、尖ってて、どこか深淵。でも、小夜さんの背景には青空が広がってます。これでこのシリーズは終り。顔、勉強になります。次は、イランの詩に。

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