告知・「心臓リハビリ」ルポします!

 

8月、みどりの杜歯科クリニックの宮田先生から、「病院に置いていた歯治療ルポのプログ冊子を見て心臓専門の先生が連絡を取りたいと言われてますよ」との知らせ。榊原記念病院の長山先生だった。調べると病院は日本でも有数の循環器専門医院。長山先生は同院の心臓リハビリテーション室室長で循環器内科医。早速、お会いすると、心臓リハビリーテーションについて、このブログの形態でよいので体験ルポの形で伝えてほしいとのこと。そのコピーを待合室に置き、患者さんが分かりやすく読める冊子に。取材は約3カ月。素人の強みで、日本の先端医療の現場を感じたまま報告したいと思う。乞うご期待! ちなみに上のサラダは、たくさんの生野菜に、全国の美味しいぽん酢、オイルは健康に良いとされるオリーブオイル、亜麻仁オイル、荏胡麻オイルなどをかける。患者さんへの指導を考えながらもダイエットの実験を重ねられているとか。みなさんもお試しを。なお長山先生の著書『心臓が危ない!』(祥伝社)はおススメの一冊。心臓、その病の基礎から、リハビリテーションの意義までやさしく説く。

「心臓リハ」、絵の実況を開始!

 

私はライターをしています上田隆というものです。この度、榊原記念病院の長山雅俊博士と面識を得て、同病院が行う「心臓リハビリテーション(以下、心臓リハビリ)」の取材の機会をいただきました。お話をうかがい、急性期医療をやりっぱなしにせず、患者さんが社会復帰するまで長い目で診ていく心臓リハビリについて強い関心を抱きました。「患者さんの立場に立った医療」を、とことん突き詰めたものに思えたからです。そこでこれから、患者さんが、心臓リハビリに至る経緯、その実践風景を、絵によるルポルタージュ(現地報告)で表現してみようと思います。絵を通じてなら、医療に全く素人の私が、驚き、感じたことを、みなさんに楽しく、分かりやすく示せると考えたからです。
 榊原記念病院は、1977年、「救急患者を100%受け入れよう」との榊原仠博士のかけごえで、東京都渋谷区に循環器病院として創立されました(取材するのは、2003年、府中市に移転した病院)。榊原博士は日本で最初に心臓の開心術を行った心臓外科のパイオニアですが、一方で早々と心臓リハビリを提唱されていました。そこで博士亡き後、1982年より同病院で心臓リハビリが実践されてきました。その意義を、このルポでうまく伝えられればと思います。

朝9時の診察室へ

 

心臓リハビリ1/9月下旬、朝9時前に診察室に入る。いささかどぎまぎ。9時より、外来患者の診察を開始。榊原記念病院では、外来診療は原則予約の紹介制としている。つまり、かかりつけ医師の紹介が必要とのこと。昨夜まで心臓の本を読んできたが、本日の診察がどこまで理解できるか心もとない。ふと壁にタレント・館ひろし直筆の「禁煙」の2文字を見つける。彼がCMで「お医者さんと禁煙しよう」と呼びかけていたのを思い出す。心臓疾患で大敵なのはタバコ。診察でも喫煙は重要項目になるのだろう。初診の患者さんが何を訴え、長山医師がどう対応するのか。意識を集中。

患者の言葉に診断の鍵

 

心臓リハビリ2/問診が始まると同時に、長山医師は、患者さんから得た情報をメモ書きではないきちんとした文章で、刻銘に記録していく。患者さんの痛みの訴え、その経緯の日時など。さらに生活の状況、職業も聞くのは、日頃のストレス環境を把握するためだろう。経験を積んだ医師にとって、心臓疾患の状況は、問診でかなり的確に判断できるという。その見立てと合わせて、医師から、かかりつけ医の診断や検査データの分析を聞くと、疾患の状況がうっすらつかめてくる。不整脈は、心臓の鼓動のペースが狂うこと。上の患者さんの場合、心電図に不整脈が多目に出ているが、ペースが乱れた時の波形が似通っていて、悪質なものではないらしい。

「心配」というストレスを除く

 

心臓リハビリ3/血圧は器具で3回測定。「上が140Hgで、下が90Hg以上」が高血圧の目安となる。医師が患者の肌に直接触れて診断するのは、どんな機械にもまさり微妙な所が分かるような気がする。聴診器では、疾患のある場合、血管に「ザーザー」と雑音が聞こえるとのこと。長山医師は、「患者さんには、症状を分かりやすく、そして方針を明確に伝えることが大切」と言う。診断の見立てと方針を十分に示さず、後は検査の指示だけする医師もおられるそうだが、それだと患者は検査結果後まで症状の状態が分からず、不安が高まってしまう。心臓疾患はストレスが大敵。いかに患者の心配を取り除くかが診察の大切な仕事のようだ。ちなみに「心室性期外収縮」は不整脈の一種。

急いで復習、「心臓とは」

 

心臓リハビリ4/診察風景を前に、急いで心臓の構造を頭の中で復習する。心臓は休みなく鼓動し、4つの部屋を使って、血液を送り出している働き者。その血液の量、なんと1時間でビール瓶500本分!血液の流れは、こうだ。全身の細胞は、血液によって酸素をもらい、また生産した二酸化炭素を運んでもらう。心臓はその血液を大静脈を通して集め、肺に送る。ここで酸素をたっぷり詰め込み、二酸化炭素を取り除く。生きのよくなった血液を肺静脈から集めて、大動脈にドンと送って全身に流す。4室の名、弁の名は疾患名でよく出てくるので、しっかり覚えよう。酸素は体のエネルギーの元で、二酸化炭素は残りカスみたいなイメージか。血液さんの頭に示したが(静脈の血液には白丸が残ってる)、体は酸素を全部使い切ることはないようだ。

筋肉質の「リンゴ」

 

心臓リハビリ5/心臓は、よく左胸にあると言われているが、実は胸の真ん中に位置する。重さは成人で約300グラムで、リンゴほどの大きさ。右心房に大静脈、左心房に肺静脈がつながり、右心室からは肺動脈、左心室からは大動脈が出ている。上半分の心房が血液を静脈から集め、下半分の心室がギュッと収縮して動脈に血を送り出す。左心室の筋肉が分厚いのは、全身に血液を送るための強い力が必要だから。その猛烈な速さの血液がほとばしる大動弓も、ごっつい。「ズン」は房室弁(僧帽弁と三尖弁)が閉じる音。「タッ」は肺動脈弁と大動脈が閉じる音。

禁煙宣言、立ち合いました



心臓リハビリ6/では診察に戻って。榊原記念病院では、禁煙外来も行う。喫煙は、もちろん心臓にひどく悪い。タバコのニコチンは、心臓に酸素や栄養を与える冠動脈を収縮させ、心筋梗塞の原因となる。上の患者さんは、この日、禁煙を宣言。そして「禁煙宣言書」に、長山医師とともに署名し、「私はニコチン依存症であることを認識し…」と、宣言文を読み上げることに。ニコチンパッチは、ニコチンを皮膚から吸収させる禁煙補助薬。喫煙と同じくニコチンが体に入るが、タバコを口にくわえて吸う習慣から離れる第一歩の治療法だという。禁煙経験者の長山医師は、そのつらさを知るので、心強い味方。

処方箋は、「テニス」

 

心臓リハビリ7/心臓疾患のある人は、心臓疾患以外の手術をする前に、心臓専門医の診断を受けなければならない。その患者さんの一人が診察室に。一見表情は穏やかだが、複数の疾患を抱えた上での自覚症状を医師に話す時、心中のつらさがにじみ出る。心房細胞も不整脈の一種。心房が非常に早く収縮して、脈拍がデタラメな感覚に。心臓のペースをつくる電気系統である洞房結節の異常から起こる。サンリズムは不整脈の薬。また良性ポリープの摘出手術の緊急性はない。心臓疾患といえば、運動は厳禁というイメージがあるが、この病院ではむしろ運動を勧める。心臓リハビリの実践につながるのことなので、後に取材。上の診断では、テニスは不整脈の治療には直結しないそうだが、体を動かすのは心の健康に良い、とのこと。好きなことをする、それが病の不安をはねのける妙薬。

ゴネても駄目です

 

心臓リハビリ8/病院嫌いの人がいる。症状が出ているのに、ほったらかしにする。見かねた家族が無理やり診察室へ引っ張って来たようなケースが何組かあった。同伴する家族は、奥さん、娘さん、息子さんであったり。一様にみな、ウカウカしている当事者より、本人の症状や病歴を把握し、しっかりしているのが、なぜか微笑ましい気もしてくる。百戦錬磨の医師は、そんな患者に容赦なし。具体的な症状の説明と迫力ある言葉で、患者の甘い見通しを粉砕。それを聞くと、「とにかく入院してください!」と、思ってしまう。狭心症は、心臓の筋肉に酸素がいきわたらず、うまく動かなくなる病気。心筋梗塞の一歩手前だ。後ほど改めて解説。

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